活動報告
- 研究活動
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基礎・臨床研究で得られた成果は、積極的に国内外の精神神経薬理学、神経科学および医療薬学関連の学会や研究会にて報告し、世界を見据えて広く社会に発信しています。また、招待講演やシンポジウムなどにおいても多数発表を行っています。
2016年10月9~10日
- 第49回日本薬剤師会学術大会(名古屋)
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「第49回日本薬剤師会学術大会」が、名古屋国際会議場および名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎にて「プロフェッションを追求する〜Best and beyond〜」をテーマに開催されました。
当部門からは、学部5年の柳本佳南が一般演題のポスター発表を行いました。発表時には、児童に対するノンアルコール飲料を含めた今後の薬物乱用防止教育について、多数の質問やご意見を頂きました。薬物乱用防止に関する口頭発表では、学校以外の施設を利用して薬物乱用防止キャンペーンを行うことで、学生だけでなくより多くの世代へ薬物乱用防止を啓蒙することができること、薬物乱用防止教育において授業だけでなく、ロールプレイなど考える時間を設けることで理解力がより深まることなどを現場の薬剤師から学ぶことができ、よい刺激となりました。薬剤師として薬物乱用防止教育に関わる意義と重要性を考える大変有意義な機会となりました。
(報告者:柳本佳南)【ポスター発表】
柳本佳南(10月10日)
「ノンアルコール飲料に関する児童へのアンケート調査」
2016年10月7〜8日
- 第51回日本アルコール・アディクション医学会学術総会(東京)
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「第51回日本アルコール・アディクション医学会学術総会」が、タワーホール船堀にて「アディクション・サイエンス〜ハームリダクションの観点から〜」をテーマに開催されました。本学会は、2016年に日本アルコール・薬物医学会と日本依存神経精神科学会との合併により誕生しました。近年、依存の問題が、アルコールを含めた精神作用物質のみならず、ギャンブルやインターネットゲームなど、いわゆる嗜癖行動(行動のアディクション)にも広がり、社会的にも大きな問題となっています。本学会は、日本のアルコール・薬物・嗜癖行動関連問題研究の中心を担う学術総会です。
当部門からは、学部6年の後藤咲香が一般演題のポスター発表を行いました。発表では、ニコチン性アセチルコリン受容体を介した精神行動異常の緩解機序における受容体サブユニット間での相互関係について質問をいただき、現在の研究活動の進捗および課題について私見を深めることができました。本学会では多因子により引き起こされる精神面の依存を中核症状とする障害からのハームリダクション(有害事象の低減)の実現を目指し、基礎から臨床までをテーマに幅広い討論が行われました。依存形成に関与する機序や分子の解明など、多数の新たな知見が得られたと同時に、未だ詳細の解明されていない本分野に、改めて奥深さや面白さを感じました。今後の基礎研究および臨床活動に繋がる大変有意義な機会となりました。
(報告者:後藤咲香)【ポスター発表】
後藤咲香(10月7日)
「フェンシクリジン連続投与による精神行動異常におけるニコチン性アセチルコリン受容体サブユニットの関与」
2016年9月24~25日
- The 7th Nagoya / Nanjing / Shenyang Symposium of Pharmaceutical Sciences(名古屋)
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「The 7th Nagoya / Nanjing / Shenyang Symposium of Pharmaceutical Sciences」が、名城大学薬学部にて開催されました。
当部門からは、野田幸裕教授、吉見 陽助教、博士課程3年の後藤 綾、2年の長谷川章、学部6年の伊藤貴博がポスター発表を行いました。本シンポジウムは、名城大学が学術協定を結ぶ中国薬科大学および瀋陽薬科大学との学術交流を目的として開催され、基礎から臨床研究まで多岐わたる口頭およびポスター発表がありました。ポスター発表時には、幼若期マウスに対する環境的ストレス負荷が脳機能に及ぼす影響など多数の質問をいただきました。中国の薬系大学から、抗がん剤シスプラチンの副作用である腎毒性の発現を予測するバイオマーカーについて発表がありました。治療薬の副作用を予測するバイオマーカーの探索は当室でも行っており、着眼点が共通していたことから、国際的な視野を持った研究の必要性を再認識する機会となりました。
(報告者:長谷川章)【ポスター発表】
野田幸裕(9月24日)
「Persistent impairment of social behaviors and neurogenesis in mice exposed to
social defeat stress as juveniles」
吉見 陽(9月24日)
「Proteomic analysis of lymphoblastoid cell lines derived from patients with schizophrenia: an exploratory study into biomarkers」
後藤 綾(9月24日)
「Involvement of the histamine H4 receptor in clozapine-induced hematopoietic toxicity of HL-60 cells」
長谷川章(9月24日)
「The mechanisms of impairment of social behaviors in mice exposed to social defeat stress as juveniles」
伊藤貴博(9月24日)
「Involvement of metabolic control of serotonin transporter in emotional abnormalities of stressed mice」
2016年9月17~19日
- 第26回医療薬学会年会(京都)
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「第26回医療薬学会年会」が、国立京都国際会館およびグランドプリンスホテル京都にて、「明日を創るチーム医療」をテーマに開催されました。
当部門からは、野田幸裕教授がシンポジウム2と33のオーガナイザーおよびシンポジストとして、さらに市民公開講座の講演を務めました。また、博士課程3年の後藤 綾先輩が一般演題の口頭発表を、学部6年の岩井 茜が一般演題のポスター発表を行いました。薬剤師による吸入療法指導の有用性に関する発表では吸入薬のデバイス別での影響について、がん疼痛患者におけるオキシコドンの応答性に関する発表では研究成果の臨床応用や今後の展望について質問を頂きました。多職種連携教育(IPE)に関するシンポジウムでは、大学ごとに特色あるIPEや、臨床現場で働く薬剤師における多職種連携(IPW)の実例などが紹介され、活発な討論が行われました。同シンポジウムでは薬学生からの発表があり、チーム医療を実践するために主体的に活動している姿に刺激を受けました。今後、薬剤師としてチーム医療に積極的に参加・貢献するために必要な知識や心構えを学ぶことができ、大変有意義な機会となりました。
(報告者:岩井 茜)
【シンポジウム】
野田幸裕(9月17日)オーガナイザー/シンポジスト
シンポジウム2:改訂コアカリを見据えた事前学習の取組み
「事前学習の準備状況:全国薬系大学からのアンケート調査」
野田幸裕(9月18日)オーガナイザー/シンポジスト
シンポジウム33:チーム医療を支える多職種連携教育(IPE):IPE を広めていこう!
「医薬連携による多職種連携教育(Interprofessional education & Practice:IPEP):趣旨説明」
【市民公開講座】
野田幸裕(9月19日)
サスペンスの街京都—犯罪と薬物
「危険ドラッグって怖い−薬の専門家からの提言−」
【口頭発表】
後藤 綾(9月17日)
「薬剤師による吸入療法指導が慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の症状や肺機能に与える影響」
【ポスター発表】
岩井 茜(9月17日)
「がん疼痛患者におけるオキシコドン応答性とオキシコドン及びその代謝物の血中濃度との関連性」
2016年9月8~10日
- 第38回日本生物学的精神医学会・第59回日本神経化学会大会合同年会(福岡)
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「第38回日本生物学的精神医学会・第59回日本神経化学会大会合同年会」が、福岡国際会議場にて「脳と心の深淵に迫る基礎と臨床の融合戦略」をテーマに開催されました。
日本生物学的精神医学会と日本神経化学会は共に脳神経研究の学会であり、基礎系および臨床系の神経化学研究者、精神医学研究者が一同に会して活発に討論する場として本年度は合同年会開催されました。当部門からは野田幸裕が、ランチョンセミナー6にて講演を行いました。最初に北海道大学の橋本直樹助教から「認知機能障害を意識した統合失調症臨床」と題した講演がありました。統合失調症における認知機能障害の改善は、患者の社会復帰・生活能力向上につながるため、陽性症状や陰性症状の改善以上に無視できない重要な症状であります。講演後には基礎と臨床の精神・神経疾患研究に携わっている専門家と意見を交わすことができました。国内外併せて1,000名以上の参加者があり、現在の研究活動の進捗について私見を深めることができました。
(報告者:野田幸裕)【ランチョンセミナー】
野田幸裕(9月9日)講演
ランチョンセミナー6
「前頭前皮質ドパミンD3受容体を介する認知機能の調節:統合失調症様モデル動物を用いた検討」
2016年9月10日
- 第10回精神科専門薬剤師セミナー(東京)
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「第10回精神科専門薬剤師セミナー」が、TFTホール500・西館2階にて「新たな向精神薬を適切に臨床現場で使用するために薬剤師が果たす役割」をテーマにて開催されました。
当部門からは野田幸裕がSession 1の座長、およびセミナー終了のあいさつを務めました。本セミナーは第10回記念セミナーでもあったことから、全国から150名あまりの精神科薬剤師が集い、各セッションにおいて活発な質疑・応答がなされました。平成28年度診療報酬改訂により、薬剤総合評価調整加算・管理料(250点)が新設され、向精神薬の適切な処方の促進のために処方料、薬剤料、処方せん料の基準が改訂されました。精神科薬剤師は多剤大量処方の解消に向けて、適切な向精神薬の使用を益々推進していく必要があります。本セミナーを通じて向精神薬の適正使用に必要な新たな知識や方法も得る機会となり、今後の薬剤師教育に生かしていきたいと思います。
(報告者:野田幸裕)【Session 1】
野田幸裕教授(9月10日)座長
Session 1: 精神科薬物治療の課題と対応
「抗精神病薬の多剤併用の適正化」
2016年9月3日
- 精神疾患と認知機能研究会 M-cog 第1回学術講演会(名古屋)
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「精神疾患と認知機能研究会 M-cog 第1回学術講演会」が、名古屋マリオットアソシアホテルボールルームⅠにて「統合失調症のリカバリーに向けた認知機能改善の重要性」をテーマに開催されました。
当部門からは野田幸裕が、シンポジウムにて講演を行いました。統合失調症患者の社会復帰を支援する多様な治療プログラムについて作業療法士や心理士からの講演もあり、医師、看護師、作業療法士、心理士、さらに薬剤師、栄養士、精神保健福祉士とともに社会復帰・生活能力向上に取り組むことの重要性を学びました。講演後には臨床の専門家と意見を交わすこともできました。早期の退院と地域生活への復帰がスムーズにできるような薬物療法を提案できる薬剤師育成に関わっていきたいと思います。
(報告者:野田幸裕)【シンポジウム】
野田幸裕(9月3日)講演
シンポジウム:統合失調症の認知機能障害 ~リカバリーに向けた具体的なアプローチ~
「前頭前皮質ドパミンD3受容体と認知機能:基礎研究の知見を基に薬剤師の立場から」
2016年8月27〜28日
- 第1回日本薬学教育学会大会(京都)
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「第1回日本薬学教育学会大会」が、京都薬科大学本校地にて「薬学教育の原点―Science, Art, Humanity―」をテーマにて開催されました。
当部門からは吉見 陽が、大会特別企画にてポスター発表を行いました。本大会はサイエンスとしての「薬学教育学」を確立する目的で設立された「日本薬学教育学会」の記念すべき第1回の大会でありました。全国から700名あまりの教育関係者(大学教職員、薬剤師、学生、病院・薬局・企業の教育研修担当者など)が一堂に会し、薬学教育を原点から見つめ、今後なすべき薬学教育や研究・学術活動について活発な議論が交わされました。本大会を通じて教育プログラムの改善・充実に向けた科学的アプローチと、その有効性に関する検証・評価の実践について学習する機会となり、今後の薬学教育にいかしていきたいと思います。(報告者:吉見 陽)
【大会特別企画】
吉見 陽(8月28日)ポスター発表
大会特別企画:薬学教育における各大学の特徴ある取組み
「チーム医療を支える多職種連携教育(InterProfessional Education & Practice: IPEP)―医薬連携による模擬患者参加型IPEP―」
2016年8月5~6日
- 第18回応用薬理シンポジウム(名古屋)
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「第18回応用薬理シンポジウム」が、名古屋大学医学部医系研究棟1号館にて「トランスレーショナルリサーチの推進」をテーマに開催されました。
当部門からは野田幸裕教授がシンポジウム1のシンポジストとランチョンセミナー2の座長およびシンポジウム6のオーガナイザー/座長を、吉見 陽助教がシンポジウム6のシンポジストを務めました。学部6年の成瀬 亮および5年の内田美月と竹内佐織がポスター発表を行いました。社会性行動障害におけるドパミンD3受容体の役割に関する発表では、ドパミンD3受容体の特徴や臨床応用、社会性行動障害を緩解する機序など幅広く助言して頂くことができました。フェンシクリジン連続投与によって惹起される精神行動異常におけるグルタミン酸輸送体の役割に関する発表では、グルタミン酸神経系とドパミン神経系の関連について質問を頂くことができました。新生仔期と若齢期の複合負荷が精神機能に与える影響に関する発表では、新生仔期と若齢期にそれぞれ単独で負荷を掛けた際の影響との相異について質問と意見を頂くことができました。本シンポジウムでは新しい創薬標的分子の同定を目的とする基礎的研究から機能性食品や健康食品に含まれる成分の薬理作用の解明や臨床応用、および既存薬の育薬研究の現状と今後の方向性についての講演がありました。社会へ研究成果を還元していくことの重要性について改めて考える有意義な機会となり、今後の研究活動の意欲向上につながりました。なお、本ポスター発表にて、内田美月と竹内佐織が優秀ポスター賞を受賞しました。
(報告者:竹内佐織)
【シンポジウム】
野田幸裕(8月5日)シンポジスト
シンポジウム1:トランスレーショナルリサーチ:応用薬理学分野での研究成果を社会に還元する
「神経精神疾患関連因子の機能解析と臨床応用:基礎・臨床研究からのアプローチ」
野田幸裕(8月6日)オーガナイザー/座長
シンポジウム6:神経精神疾患関連因子の機能解析と臨床応用:基礎・臨床研究からのアプローチ
吉見 陽(8月6日)シンポジスト
「精神疾患の発症脆弱性に関わるバイオマーカーの探索」
【ランチョンセミナー】
野田幸裕(8月6日)座長
ランチョンセミナー2:間葉系幹細胞の造血幹細胞移植への臨床応用
【ポスター発表】
成瀬 亮(8月5日)
「統合失調症様モデル動物に認められる社会性行動障害におけるドパミンD3受容体の役割」
竹内佐織(8月5日)
「新生仔期の炎症性メディエーターと若齢期の乱用薬物の複合負荷が精神機能に与える影響」
内田美月(8月5日)
「フェンシクリジン連続投与によって惹起される精神行動異常におけるグルタミン酸輸送体の役割」
2016年7月14~18日
- 16th Asian Conference on Clinical Pharmacy(ソウル、大韓民国)
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「16th Asian Conference on Clinical Pharmacy」が、Sejong University Convention Centerにて「One Asia Through Clinical Pharmacy」をテーマに開催されました。
当部門からは、野田幸裕教授がシンポジウム12にてシンポジストを務め、博士課程3年の後藤 綾が口頭発表を行いました。がん化学療法による悪心・嘔吐(CINV)は、抗悪性腫瘍薬の投与により発現する非血液学的毒性で、患者の生活の質(QOL)を損なう大きな原因のひとつです。いずれの発表もCINVに対する治療の進歩と普及を図り、医療の向上に寄与することを目的し、CINVに対する個別化医療として制吐剤の適正使用に繋がることから、海外の教育・研究者から非常に興味を持っていただき、多数の質問がありました。
プレナリーセッションでは、香港の医薬看護学生のみならず心理士なども参加する多職種連携教育(IPE)に関する講演があり、日本だけでなく多国においてもIPEが注目・推進されていることを実感しました。薬学生のための国際研修プグラムの講演ではアリゾナ大学のKatz教授から名城大学との交換研修プログラムが紹介されました。多国の大学教員や病院・薬局の薬剤師との交流も深めることができ、アジアの臨床薬学の発展に向けて、一致団結した学会でした。
(報告者:後藤 綾)
【シンポジウム】
野田幸裕(7月16日)シンポジウム12
「Personalized medicine: Candidate gene polymorphisms predicting individual sensitivity to oxycodone」
【口頭発表】
後藤 綾(7月15日)
「Analysis of genotype polymorphisms related to CINV in Japanese population」
2016年7月2~5日
- 第46回日本神経精神薬理学会年会・30th CINP World Congress of Neuropsychopharmacology(ソウル、大韓民国)
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「第46回日本神経精神薬理学会年会(JSNP年会:7月2~3日)」および「30th CINP World Congress of Neuropsychopharmacology(CINP大会:7月3~5日)」が、韓国ソウル特別市の国際会議場(COEX)にて「産学官連携と国際連携(Public-private partnership & International alliance)」および「FUTURE OF NEUROPSYCHOPHARMACOLOGY-Innovation Integrated with Neuroscience for Mental Health-」をテーマにそれぞれ開催されました。
当部門からは、JSNP年会において、野田幸裕教授がショートセッション7のオーガナイザー/座長を務めました。グリア細胞について、周産期異常免疫応答による神経発達障害にインターフェロン誘導性膜貫通タンパク質(IFITM3)が関与しているなど、最新の知見が紹介され、活発な議論がなされました。CINP大会においては、野田幸裕教授、博士課程3年の後藤 綾先輩、2年の長谷川章先輩と学部6年の伊藤貴博がポスターセッションのポスター発表を行いました。ストレスモデルマウスを用いた発表では、PKCの活性化からSERTのリン酸化に至るまでのシグナルカスケードについて、抗うつ薬の適正用量についてなど、多くの研究者から質問をいただきました。一方、シンポジウムやポスターセッションでは、神経変性疾患の病態診断マーカーとしてエクソソームの可能性を提唱した研究など、トランスレーショナルリサーチに関する研究成果の発表が盛んに行われていました。世界中の研究者との交流や情報交換を通して得られた最新の知見や課題を今後の研究に生かしていきたいと思います。
なお、CINPのポスター発表において、JSNP 賞・CINP 参加支援として、JSNP Excellent Presentation Award for CINP(40名:40歳以下対象)を博士課程3年の後藤 綾、2年の長谷川章、および学部6年の伊藤貴博が、CINP 30th Congress Student Encouragement Award(20名:postgraduate students対象)を博士課程2年の長谷川章がそれぞれ受賞しました。
(報告者:伊藤貴博)
JSNP年会
【ショートセッション】
野田幸裕(7月3日)オーガナイザー/座長
ショートセッション7:グリア-神経制御機構と精神疾患におけるその役割
CINP大会
【ポスター発表】
長谷川章(7月3日)
「A strategy for treating in deficits of social behaviors induced by exposure to social defeat stress as juveniles」
伊藤貴博(7月3日)
「Changes of serotonergic functions are mediated via metabolic control of serotonin transporter in stressed mice」
野田幸裕(7月4日)
「Social defeat stress as juveniles impairs persistent social behaviors and neurogenesis」
後藤 綾(7月4日)
「Histamine H4 receptor is involved in clozapine-induced hematopoietic toxicity: vulnerability under granulocytic differentiation of HL-60 cells」
2016年6月25~26日
- 医療薬学フォーラム2016/第24回クリニカルファーマシーシンポジウム(滋賀)
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「医療薬学フォーラム2016/第24回クリニカルファーマシーシンポジウム」が、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール、ピアザ淡海滋賀県立県民交流センター、および大津市勤労福祉会館にて「創薬科学と医療薬学のさらなる連携を目指して」をテーマに開催されました。
当部門からは、学部6年の河合早紀と近藤麻生が一般演題のポスター発表を行いました。2型糖尿病外来患者への薬剤師の介入に関する発表では、糖尿病とその治療に関して患者さんに知っておいてほしい項目をお薬手帳に記載することや、薬剤ごとに服用状況を解析することなど、介入方法が明確になる工夫が必要であることを助言して頂きました。歯科‐精神科リエゾン領域患者の末梢血中セロトニントランスポーターの代謝に関する発表では、多数の測定項目を多群比較する際の方法やサンプル採取の工夫などについての助言や意見を頂きました。教育講演では、「高齢社会における薬剤師の役割」として、薬局が地域住民の健康情報の拠点となることは地域の健康増進に繋がることを学びました。また、必要以上に多種類の薬を服用している「ポリファーマシー」が現在の高齢社会において問題となっていること、それに対する薬剤師の介入の必要性について興味深く聴講し、将来の薬剤師像について考えるきっかけとなりました。薬学生としての学習意欲や研究意欲の向上に繋がる大変有意義な学会でした。
(報告者:近藤麻生)
【ポスター発表】
河合早紀(6月25日)
「2型糖尿病外来患者における経口血糖降下薬の服薬および薬識・病識の状況:薬剤師介入による影響」
近藤麻生(6月25日)
「口腔内慢性疼痛疾患患者の末梢血中におけるユビキチン化セロトニントランスポーターの発現変化」
2016年5月28~29日
- 第10回日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会大会(名古屋)
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「第10回日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会大会」が、名城大学薬学部にて、「患者に頼られ、寄り添える治療パートナーを目指して-コミュニケーションスキルトレーニングの実践と効果-」をテーマに、開催されました。
当部門からは、学部5年の浮貝真子がポスター発表を行いました。発表時には、薬学部実務実習に携わる大学教員や薬局薬剤師から、薬学生によるくすり教室の実施方法や、高齢者の薬識向上を目指した発表時の工夫について、多数の質問やご意見を頂きました。本大会では、薬剤師がファーマシューティカルケアを行うプロセスで必要となるコミュニケーションについての講演が行われ、コミュニケーション能力を習得するためには知識だけでなく、日ごろからの練習が不可欠であり、繰り返しの練習を踏まえた実践が重要であることを学びました。本ポスター発表にて、浮貝真子が優秀発表賞を受賞しました。
(報告者:浮貝真子)
【ポスター発表】
浮貝真子(5月29日)
「薬学生による高齢者向けくすり教室:地域医療を理解・実践できる薬学生の育成を目指して」
2016年3月26~29日
- 日本薬学会第136年会(横浜)
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「日本薬学会第136年会」が、パシフィコ横浜にて、「次世代の薬学への羅針盤~新しい薬学への出帆~」をテーマに、開催されました。
当部門からは、博士課程4年の肥田裕丈と学部5年の松岡史華がポスター発表を行いました。ポスター発表では、学部生・大学教員、病院薬剤師など多岐に渡る方々に、実臨床におけるトラマドール使用上の問題点や副作用に対する予防薬の投与など、貴重なご意見やご指導を頂くことができました。本年会では、基礎研究から臨床研究まで幅広い分野においての発表やシンポジウムがありました。その中でも、「新規がん免疫治療薬抗PD-1 抗体ニボルマブの研究開発」と題した創薬科学賞受賞講演は、アドバンストコース臨床研修にて実際に関わった薬剤であり、基礎と臨床との繋がりを感じた非常に興味深い内容でした。本年会の参加は、自身の今後の研究活動や大学生活において大変良い刺激となりました。
(報告者:松岡史華)
【ポスター発表】
肥田裕丈(3月27日)
「PF 療法による嘔吐発現程度と体内水分のIN・OUT バランス量との関連性」
松岡史華(3月27日)
「がん疼痛患者におけるトラマドールの使用実態調査とその有用性の検討」
2016年3月9~11日
- 第89回日本薬理学会年会(横浜)
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「第89回日本薬理学会年会」が、パシフィコ横浜にて「Voyage beyond the Horizon」をテーマに開催されました。
当部門からは、博士課程1年の長谷川章と学部5年の伊藤貴博がそれぞれ一般演題にてポスター発表を行いました。発表時には、臨床知見とモデル動物としての妥当性と、グルタミン酸トランスポーターの機能不全による脳内細胞への影響、慢性あるいは高用量の薬物を投与した場合の行動評価などについて、多数の研究者から質問を頂きました。目的タンパク質の神経化学的検出方法についての助言などもあり、多数の意見を頂くこともできました。本年会において中枢神経系に関するセミナーやシンポジウムに参加し、今後の研究活動の私見を深めることができ、大変有意義な機会となりました。
(報告者:伊藤貴博)
【ポスター発表】
長谷川章(3月8日)
「脳発達過程におけるGLASTの機能異常が及ぼす脳神経系への形態的影響」
伊藤貴博(3月8日)
「ストレス負荷マウスの抑うつ様行動におけるセロトニントランスポーター機能調節機構」
2016年3月8日
- 第25回神経行動薬理若手研究者の集い(さいたま)
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「第25回神経行動薬理若手研究者の集い」が、ソニックシティホールにて「健康寿命の延伸に向けた新戦略-神経行動薬理学からのアプローチ-」をテーマに開催されました。
当部門からは、学部5年の伊藤貴博が一般演題にて口頭発表を行いました。発表後には、セロトニン作動性神経伝達の評価法や、他のトランスポーターの機能的動向などについて、多数の研究者から質問や、アドバイスを頂き、本研究における新たな課題を見出すことができました。神経行動薬理の分野で活躍する同世代の研究者の研究成果を拝聴・討論したことで、今後の研究活動に対するモチベーションを高めることができた大変有意義な機会となりました。なお、本口頭発表にて、伊藤貴博が「優秀発表賞」を受賞しました。
(報告者:伊藤貴博)
【口頭発表】
伊藤貴博(3月8日)
「ストレス負荷マウスに認められるうつ様行動におけるセロトニントランスポーター代謝制御の調節分子の関与」