活動報告
- 国際交流活動
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名城大学薬学部 臨床薬学教育・研究推進センターは、学術交流協定を結んでいる米国をはじめとする海外の大学の教員や臨床研修生を受け入れ、講義への参加、関連医療施設の見学、ディスカッションを通し、研究・教育の交流を行っています。名古屋大学医学部附属病院における研修では、名城大学薬学部 臨床薬学教育・研究推進センターサテライトセミナー室を拠点として、当部門のアドバンスト学生や配属学生と共に臨床研修を行います。また、アドバンスト学生は病棟・薬剤師外来や関連医局での活動を中心に、臨床研修・症例や研究内容を英語で紹介します。交流を深めるためにも、日米の薬学教育や文化についても議論します。
2018年5月15~16日
- 米国サンフォード大学薬学部から臨床研修生William Jeffrey Honeaさん、John Andrew Soldnerさんが名古屋大学医学部附属病院および病態解析学Ⅰを訪問
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米国サンフォード大学薬学部4年のWilliam Jeffrey Honeaさん、John Andrew Soldnerさんが、日本における臨床薬学教育研修の一環として、名古屋大学医学部附属病院(名大病院)および病院内に設置された名城大学薬学部 サテライトセミナー室病態解析学Ⅰにて臨床研修を実施しました。
〇15日午前
1)当室・メンバー紹介:サテライトセミナー室にて、野田幸裕教授、吉見 陽助教が当室の活動や研究内容、日本の薬学部のカリキュラムについてスライドで説明しました。その後、和やかな雰囲気の中で当室のメンバーがそれぞれ自己紹介しました。
2)臨床研修Ⅰ(臨床研修生によるサンフォード大学の紹介):サンフォード大学薬学部での薬学教育やキャンパスライフについて、臨床研修生に紹介してもらいました。授業は全て録画され、オンラインでいつでも視聴できるというシステムに驚きました。広大なキャンパスには11もの薬局があり、サンフォード大学では日本の薬学生よりも長時間にわたり薬剤師業務に関わることの出来る環境が整備されていることを知りました。
3)臨床研修Ⅱ(薬剤師外来):当室で行っている薬剤師外来(吸入療法支援)について、実際の練習用吸入器を用いて説明しました。臨床研修生は吸入器の知識は豊富でしたが、インチェック(吸気流速の測定に用いる器具)は初めて目にしたようで、興味深く実践していました。吸気力に応じてドライパウダー吸入器が使用できるかどうか、簡易的に判定することができることを説明し、理解していただきました。
4)日本文化Ⅰ(折り紙):日本の伝統文化の紹介として、折り紙を行いました。鳥や手裏剣を実際に作成してもらいました。細かい折り込み作業は苦戦の連続でしたが、きれいに作成できた折り紙に感動して何度も写真を撮り、楽しい時間となりました。
5)日本文化Ⅱ(ウェルカムパーティ):昼食には臨床研修生に和食文化の紹介として、おにぎりやたこ焼きなどを用意し、和食文化について理解を深めてもらいました。臨床研修生は、ツナマヨのおにぎりが一番のお気に入りでしたが、納豆やたくあん、梅干など独特のニオイや酸味を持つ日本特有の食材全てに挑戦し、顔をしかめながらも「面白いよ」と楽しんでいました。食事中には日米における医療システムの違いの話題になりました。薬局で調剤薬を受け取るまでの待ち時間を短縮する工夫として、米国では病院スタッフが薬局への処方箋情報の送付をすると教えてもらいましたが、日本では患者自らが送付することを説明すると、臨床研修生は驚いていました。
〇15日午後
6)日本文化Ⅲ(坊主めくり・福笑い・書道):日本の伝統文化の紹介として、坊主めくり、福笑い、書道を行いました。特に書道では大変盛り上がり、学部生が横で手本を見せながら臨床研修生に気に入った漢字を書いてもらいました。最後に臨床研修生と学部生が名前を平仮名や漢字で書き、出来上がった作品と共に記念撮影を行いました。
7)臨床研修Ⅲ(病院内見学):病院内の外来棟や薬剤部、外来化学療法室などを見学しながら、名大病院の概要や薬剤師の役割について説明しました。臨床研修生は日本の診療に係る医療費に興味を示していました。日本は国民皆保険制度であり、患者の医療費の自己負担は3割以下であることを説明しました。名大病院のような特定機能病院や一般病床500床以上の地域医療支援病院を受診するには市中病院やクリニックなどからの紹介状が必要であり、持っていない場合は5000円以上の特別料金を支払う必要があることを説明しました。
〇16日午前
1)臨床研修Ⅳ(アドバンスト活動紹介):アドバンストコースの学部6年3名が名大病院の精神科/親と子どもの心療科、血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科および呼吸器内科/呼吸器外科の病棟の特徴、各病棟での病棟薬剤師の活動内容として薬物治療の効果や副作用のモニタリングやカンファレンス参加などについて説明しました。その後、各病棟における症例発表を行いました。口腔がんの症例について、米国では噛みたばこが発症の原因になることが多いことに対し、噛みたばこの習慣がない日本の発症原因に興味を持っていました。日本における口腔がんの発症原因として、飲酒、虫歯の放置などを挙げ、中でも喫煙が最も多いことを説明しました。
2)臨床研修Ⅴ(体験実験):当室の医薬統合研究の重要性を理解してもらうために、ジェノタイピング(遺伝子型判定)を体験してもらいました。アガロースゲルへのマウスDNAサンプルの注入を行いました。今回の臨床研修生は、ウェスタンブロッティング(タンパク質の検出)の技術を習得していた経験があり、難なく手技を実践することができ、想定していた結果を完璧に再現しました。実験の合間には、お互いのこれまでの基礎研究実績について情報交換し、研究技術・研究に対する飽くなき探求心は世界共通であることを実感しました。
3)臨床研修Ⅵ(病棟見学):病棟薬剤師の業務内容や各病棟の特徴を紹介するために精神科/親と子どもの心療科および血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科を見学しました。病棟での麻薬、毒薬および向精神薬の管理方法を説明しました。米国も日本と同様に薬剤師や看護師が定期的に在庫確認していることを教えてもらいました。精神科/親と子どもの心療科では、悪性症候群や重症度の高い摂食障害患者の様子を確認することができる心電図や監視モニターに興味を示していました。状態が変化した際に迅速に対応することができるよう、厳重に管理がなされていることを説明しました。
今回、臨床研修生と交流している中で、薬剤師業務や診療ガイドラインの内容など日米における医療の共通点を改めて認識することができました。症例発表等を通して客観的な意見を聞くことができ、今後のアドバンスト活動へのモチベーションアップにも繋がりました。臨床研修生の豊富な知識や積極的な学びに刺激を受けた2日間となりました。
(報告者:林 千裕、溝口莉菜)
2018年4月17~18日
- 米国アリゾナ大学薬学部から臨床研修生Daniel Shyh-Shyun Lokさんが名古屋大学医学部附属病院および病態解析学Ⅰを訪問
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米国アリゾナ大学薬学部4年の Daniel Shyh-Shyun Lokさんが日本における臨床薬学教育研修の一環として、名古屋大学医学部附属病院(名大病院)および病院内に設置された名城大学薬学部 サテライトセミナー室 病態解析学Ⅰにて臨床研修を実施しました。
〇17日午前
1)当室・メンバー紹介:サテライトセミナー室にて当室のメンバーがそれぞれ自己紹介しました。最初に、野田幸裕教授が当室の活動や研究内容、日本の薬学部のカリキュラムについてスライドで説明しました。臨床研修生は、4年制から6年制に変わった日本の薬学教育のシステムなどについて熱心に聞いていました。臨床研修生からは、米国の薬学教育のカリキュラムについての説明がありました。アリゾナ大学の他学部との多職種連携教育(IPE:Interprofessional Education)や医療に関する授業や臨床経験が低学年から多くの機会があるようでした。お互いの紹介が終わった後の休憩時に、日本の文化やテレビ番組、アニメ、ゲームなどの話題についての雑談に花が咲き、緊張も少しずつほぐれていきました。
2)臨床研修Ⅰ(薬剤師外来):実際に吸入支援で使っている資料に基づいて吸入方法を説明しながら練習用吸入器を操作してもらい、当室における薬剤師外来での吸入支援の活動を紹介しました。日本ではスピリーバレスピマットを使用することが一般的ですが、米国では国民皆保険制度がないため価格が安いスピリーバハンディヘラーが使われていることなど、ディバイスの違いを知ることができました。
〇17日午後
3)日本文化Ⅰ(ウェルカムパーティ):臨床研修生に和食文化を楽しんでもらうために、昼食に手巻き寿司を用意しました。海苔にご飯をのせ、用意した刺身や卵、キュウリなどから好きな具材を巻いてもらいました。臨床研修生は自分で作った手巻き寿司の味に満足し、和気あいあいと和食文化を楽しみました。
4)臨床研修Ⅱ(アドバンスト活動紹介):アドバンストコースの学部6年2名が血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科および呼吸器内科/呼吸器外科の病棟の特徴、各病棟での病棟薬剤師の活動内容として薬物治療による効果や副作用のモニタリングやカンファレンス参加などについて説明し、その後、症例発表を行いました。抗菌薬の副作用のアナフィラキシー、下痢への対応についての質問があり、臨床研修生との活発な議論が交わされました。
5)臨床研修Ⅲ(病院内見学):名大病院の外来棟や薬剤部、外来化学療法室などを見学しました。薬剤部の見学では院内で処方される薬剤の監査、患者ごとの薬剤のセットについて説明しました。外来化学療法室の見学では、薬剤師や看護師などの病院スタッフの化学療法への関わりとして、早朝から化学療法施行中の患者の病状や検査値から確認し、治療を実施するかどうか、化学療法施行中のアナフィラキシー症状や血管痛の予防の必要性などについて検討していることを説明しました。臨床研修生も化学療法でのチーム医療に興味をもったようでした。
6)日本文化Ⅱ:日本文化として書道を行いました。臨床研修生は「薬」や「夢」といった画数の多い漢字も見本を見せると、器用に筆を執りました。作品完成後は記念撮影を行い、日本文化に親しむことができ、楽しい時間を過ごしました。
7)日本文化Ⅲ(夕食):名古屋の繁華街、矢場町駅にある味噌カツ専門店にて一緒に夕食を摂りました。初めて見る大きな味噌カツを興味深そうにスマートフォンで撮影し、名古屋飯を堪能し、お腹も心も満たされた夕食となりました。
〇18日午前
1)臨床研修Ⅳ(アドバンスト活動紹介):アドバンストコースの学部6年2名が精神科/親と子どもの心療科および消化器外科/移植外科の各病棟での病棟薬剤師の活動内容として薬物治療による効果や副作用のモニタリングやカンファレンス参加などについて説明し、その後、症例発表を行いました。消化器外科の症例発表において患者での血中のナトリウム、カリウムの検査値確認や栄養管理についての説明がありました。症例発表後に臨床研修生は「輸液製剤を組み合わせて投与設計をしたことがない」と話しており、興味を示していました。
2)臨床研修Ⅴ(臨床研修生による症例発表):臨床研修生による症例報告は、ミラー・フィッシャー症候群についてでした。疾患に対して免疫グロブリン療法が行われることやその療法における血圧や心機能のモニタリングをすることで、副作用の発現に対する支持療法が必要なことを学びました。今後も様々な疾患における治療やモニタリングの必要性について、より深く理解して学びたいと改めて思いました。
3)臨床研修Ⅵ(実験見学):当室における研究の一環で行っているジェノタイピング(遺伝子型判定)について、学部6年生による概要を説明し、手技を体験してもらいました。アリゾナ大学においても学生が同様の手技を学ぶ機会はあるようで、お互いの手技の確認を通じて手技の上達を感じました。
〇18日午後
4)日本文化Ⅳ:日本の伝統文化について理解を深めてもらうために、かき氷の試食と福笑い・坊主めくりを行いました。それぞれの発祥のルーツや概要を紹介しました。かき氷は食後のデザートとしておいしくいただき、福笑いでは出来上がった滑稽な表情に腹を抱えて笑いました。坊主めくりでは臨床研修生が全勝し、大いに盛り上がりました。
5)臨床研修Ⅶ(病棟見学):精神科/親と子どもの心療科および消化器外科/移植外科の病棟を見学しました。各病棟の見学を通じ、病棟の設備、病室の違いや特徴、病棟薬剤師の業務内容を紹介ました。精神科病棟の見学を行い病室に鍵をかけられるようになっている点や、モニターで病室の様子が見られるようになっている点など、一般病棟との違いを感じていました。
臨床研修生を招いた2日間では、臨床研修生と当室のメンバーが多くの時間を共有し、また日本の医療を紹介することで改めて自国の医療を見つめ直すことができました。
(報告者:山口修外・髙木修平)
2018年3月29~30日
- 米国サンフォード大学薬学部から臨床研修生Taylor Baileyさん、Paige A. Mooreさんが名古屋大学医学部附属病院および病態解析学Ⅰを訪問
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米国サンフォード大学薬学部4年生Taylor Baileyさん、Paige A. Mooreさんが、日本における臨床薬学教育研修の一環として、名古屋大学医学部附属病院(名大病院)および病院内に設置された名城大学薬学部 サテライトセミナー室病態解析学Ⅰにて臨床研修を実施しました。
○29日午前
1)当部門・メンバー紹介:サテライトセミナー室にて、野田幸裕教授、吉見 陽助教がそれぞれ当部門の活動や研究内容、日本の薬学部のカリキュラムについてスライドで説明し、当部門のメンバーがそれぞれ自己紹介しました。臨床研修生はそれぞれの紹介内容にとても興味を持って聞いておりました。
2)日本文化Ⅰ(ウェルカムパーティ):臨床研修生に和食文化を理解してもらうため、昼食にちらし寿司やお味噌汁などを用意しました。慣れない日本食であったと思いますが、美味しいと食べてもらえました。日本の好きな食べ物や日本滞在中の出来事などで会話が盛り上がりました。
○29日午後
3)臨床研修Ⅰ(病棟見学):病棟薬剤師の業務内容や各病棟の特徴を紹介するために、消化器外科2/移植外科、精神科/親と子どもの心療科および呼吸器内科/呼吸器外科の病棟を見学しました。消化器外科2/移植外科および呼吸器内科/呼吸器外科では、病棟での薬剤の管理方法について説明しました。注射剤の管理方法について実際に注射カートを見ながら説明し、また服薬指導にて使用しているパンフレットも見てもらいました。精神科/親と子どもの心療科では、面談室や興奮状態にある患者を一時的に隔離する保護室があること、また作業療法を行うためのホールや中庭があり、ホールでは患者が揃って食事をとるなど他の病棟とは異なる設備や病室があることを説明しました。病棟を巡ることで日本の病棟薬剤師の役割や各病棟の特徴について、理解してもらえました。
4)臨床研修Ⅱ(アドバンスト活動紹介): アドバンストコースの学部5年生4名が名大病院の精神科/親と子どもの心療科、血管外科/歯科口腔外科/皮膚科/総合診療科、消化器外科2/移植外科および呼吸器内科/呼吸器外科の病棟の特徴、薬物治療の効果や副作用のモニタリング、カンファレンス参加など病棟薬剤師の活動内容を説明しました。その後、各病棟での症例発表を行いました。特に入院患者に提供される食事の内容や発熱性好中球減少症患者に対する薬剤師の関わりについて、興味をもってもらえました。
5)日本文化Ⅱ(花見・ショッピング・夕食):鶴舞公園の桜が満開を迎えたため、当部門のメンバーとともに記念撮影を行いました。当日は晴天でお花見日和であり、臨床研修生は沢山の写真や動画を撮影しながら、日本でのお花見を満喫してもらいました。その後、ショッピングセンターの雑貨売り場や靴売り場、100円ショップなどに行き、ゲームセンターにてプリントシール写真を撮りました。日本のプリントシール機に興奮した様子で様々な決めポーズをし、楽しそうに写真をデコレーションしていました。夕食はフードコートにて炒飯や天ぷらなどを食べ、蕎麦の試食にも挑戦してもらいました。蕎麦を食べるのは初めてでしたが、美味しいといいながら完食してもらえました。箸にも熱心に挑戦しており、あっという間に上達していく姿が印象的でした。米国での薬学教育や趣味などについて細かく説明してもらい、終始和やかな雰囲気でした。
30日午前
1)臨床研修Ⅲ(臨床研修生による症例発表):臨床研修生より出血性膵炎患者やアセトアミノフェンを過量服用した患者の症例報告を行ってもらいました。米国の病院薬剤師が抗生物質の選択や栄養管理、疼痛コントロールなど多岐に渡って活躍していること、また適切な治療方針の選択に寄与していることを改めて実感しました。また、過量服用に対する解毒について、日本の臨床研修では実際の症例を用いて学ぶ機会はほとんどありませんが、米国の臨床研修生は実際の症例を経験していたことが印象的でした。今後も薬学的な視点から積極的に活躍できるよう学び続けたいと思いました。
2)日本文化Ⅲ(福笑い・坊主めくり・かき氷作り):日本の伝統的な遊びとして、福笑い・坊主めくりを紹介しました。ルールとともに発祥の由来も説明し、終始大変盛り上がり、楽しむことができました。特に、坊主めくりに使用した百人一首の絵札に興味津々の様子でした。昼食後には、かき氷を作り、臨床研修生はかき氷を食べるのは初めてであったようですが、美味しそうに食べてもらえました。
○30日午後
3)臨床研修Ⅳ(病院内見学):病院内の外来棟や薬剤部、検査部門、外来化学療法室などを見学しながら、名大病院の概要や薬剤師の役割について説明しました。薬剤部の見学では、投与量の調節が難しい薬剤の血中濃度を薬剤師が測定していることに興味を持っていました。外来棟の見学においては、外来患者の薬の受け取り方について説明をしました。日本では事前に医療機関から発行される処方箋をファックスで送付することで、薬局は処方薬を用意しておくことができ、店頭で待つ時間を短縮することができます。米国でも薬局に処方箋をファックスやメールであらかじめ送付することがありますが、患者ではなく病院のスタッフが送付することが多く、日本との違いに驚いていました。短い時間でしたが、日本の病院施設や制度、薬剤師の業務について理解してもらえたと思います。
4)臨床研修Ⅴ(体験実験):当部門の医薬統合研究の重要性を理解してもらうために、細胞継代(細胞の系統維持)の見学、ジェノタイピング(遺伝子型判定)を体験してもらいました。ジェノタイピングでは、ゲルへのアプライに苦戦しながらも丁寧に行い、検出されたDNAバンドに感動していました。これらの基礎研究を通して、当部門のトランスレーショナルリサーチによる創薬研究について理解を深めて頂きました。
日本文化の紹介など楽しい時間を過ごし、症例発表等を通じて、米国の薬物治療に対する薬剤師の関わりについて学びました。日米のドラックストア薬剤師業務についても意見交換を行いました。米国では保険料が非常に高く所得が低い方は保険に入っていないため、患者さんは最初に病院ではなくドラックストアへ相談をすることが一般的であり、米国の薬剤師は効果的・効率的なヘルスケアの提供者として信頼されていることを学びました。2日間という短い時間でしたが、米国の薬剤師が積極的に治療に介入していることを改めて実感し、チーム医療において薬剤師が出来ることについて考える良い機会となりました。
(報告者:田代侑子、武藤利奈)