活動報告

大学・研究室行事

大学行事として、学生フォーラム、ソフトボール大会、オープンキャンパス、卒論発表や卒業式などが開催され、こうした行事には積極的に参加しています。研究室行事として、鶴舞公園での花見、ゼミ旅行、スポーツフェスティバル、新年会など、1年を通して楽しいイベントを開催し、メンバー同士の親睦を深めています。

2018年8月4~5日

名城大学オープンキャンパス2018

「名城大学オープンキャンパス2018」が、名城大学薬学部 八事キャンパスにて開催されました。

当室は、教員の指導の下に、大学院生、および学部4~6年生が衛生化学研究室のアドバンスト学生と共に、来校された高校生やご父兄に対して「医薬連携薬学教育コーナー」では本学部の薬学教育の特徴を動画で説明し、「薬剤師業務コーナー」では注射薬調製のデモンストレーションと実体験を2日間行いました。「医薬連携薬学教育コーナー」では、①アドバンスト臨床研修および②多職種連携教育(IPE:Inter-Professional Education)について動画やスライドを用いて説明しました(大学院生と学部6年生担当)。「薬剤師業務コーナー」では、①閉鎖式薬物移送システムによる抗がん剤調製のデモンストレーションおよび②クリーンベンチでの注射薬調製の実体験(2日間で約300名)を行いました(大学院生と学部4・5年生担当)。昨年に引き続き両日とも多数の高校生やご父兄が参加(2日間で約500名)し、「薬学部への進学について迷っていたので、現役の薬学生と話せて参考になった」「実際に注射薬の調製ができて楽しかった」「患者さんの安全をしっかり考えて、注射薬の調製を行っていることが理解できた」などの感想をいただき、大変好評でした。高齢化が進むにつれて、在宅医療のニーズは益々増加しています。そのため、薬局薬剤師が無菌製剤の調製に関わる機会が増加しています。無菌製剤を安全に提供するためにどのように調製されているかを多くの参加者に理解して頂くことができました。今回のオープンキャンパスを通じて、参加者が薬剤師の多様な役割を実感して、将来の進路について考える参考になればと思いました。

(報告者:内田鷹司)

2018年7月31日~8月1日

2018年度 ゼミ旅行:プロ・アクティブに、そして弾丸食べまくりゼミ旅!!メンバーと親睦を深め、多くの楽しい思い出づくりの2日間(山梨)

「2018年度 ゼミ旅行」で、山梨県南都留郡富士河口湖町に行きました。

1日目:7月31日

台風の影響により学部4年生の前期定期試験が延期されたため、午前予定していたイベントは中止し、午後にメンバー全員が揃っての出発となりました。車中で昼食をとり、宿泊地である山岸旅館までレクリエーション(レク)として、恒例の学部4年生の自己紹介、教員、大学院生、学部5・6年生の他己紹介に加え、雑学3択クイズ、値段当てクイズを行いました。学部4年生は定期試験が終わってすぐの参加でしたが、試験の疲れを忘れたかのように盛り上がり、車中は終始笑いに包まれ大変賑やかでした。

旅館到着後は河口湖周辺の散歩など各々の時間を楽しみ、その後メンバー全員で美味しい夕食に舌鼓を打ちました。

夕食後は宴会場にて教員・大学院生・各学年の学部生がミックスされたチームに分かれ、夜レクを行いました。今年の夜レクでは、事前アンケートによるランキング当てゲームに始まり、ロシアンルーレット酸っぱいガムを食べた人を当てるゲーム、11種類のお茶の商品名を当てる利き茶、およびチームメイト全員が手をつなぎ大きな紐の輪をくぐる時間を競うゲームを行いました。ランキング当てゲームの「腕相撲が強そうな人」では実際に男女それぞれ上位4人による腕相撲大会が行われました。白熱した戦いとなり、大いに盛り上がりました。「みんなが思うベストコンビ」では、選ばれた上位のコンビはそれぞれかわいいポーズを指定して写真を撮影し、さらに仲を深めてもらいました。宴会場は終始笑いに包まれて和やかな空気が流れ、親睦を深める良い時間となりました。

 

2日目:8月1日

野田幸裕教授、吉見 陽助教を始め、大学院生、活発な学部4~6年生が毎年恒例の朝ランニングへ出かけました。宿泊地前に広がる河口湖にかかる橋を渡り、山頂に雪の残る富士山を眺め、とても

気持ちの良い朝を迎えました。

朝食後、山岸旅館を出発し2日目最初の目的地であるForest Adventure Mt.FUJIに向かいました。標高1100mの森林に広がるアスレチックを楽しみました。安全講習受講後、各チームに分かれコースに向かいました。足元が揺れるコースや長いジップラインに怯えながらも笑顔があふれて森林の中を駆け回る姿が印象的でした。日頃運動をする機会が少ない当室のメンバーにとっては久々の運動は体に堪えたのか、車中では疲労困憊・爆睡の様子でした。

次の目的地の浅間茶屋では、山梨県名物である「ほうとう」を昼食にいただきました。にんじん、かぼちゃなどの野菜の甘味と繊細な味噌の味や「ほうとう」独特のモチモチ感も舌鼓を打っていました。その後、最終目的地である見晴らし園では、葡萄狩りと桃狩りを楽しみました。採りたての葡萄や桃はとても甘みがあり、昼食後のデザートとしておいしくいただきました。

帰りの車中では、レクとして、イントロ曲当てクイズやDVD鑑賞を楽しみながら名古屋への帰路に着きました。

ゼミ旅行を振り返ってみると、試験延期に合わせてスケジュール変更や猛暑などはありましたが、配属されたばかりの元気溢れる学部4年生も含めたメンバー全員が参加できたことが何よりで、親睦や絆を深めるとても良い機会となりました。普段とは違う大自然の中で過ごすことで、心も体もリフレッシュすることができ、今後の研究室生活に一層励むことができそうです。メンバー全員が無事に帰路に着くことができ、心に残るゼミ旅行となりました。

(報告者:友松典子、高須光平)

2018年7月11日

第13回(第64回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第13回(第64回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

藤田保健衛生大学病院の内分泌・代謝内科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行い、本年度最後の報告会でした。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

1型糖尿病患者は血糖値を下げるホルモンのインスリンが分泌不足となるため、インスリン製剤を自己注射してインスリンを補充する必要があります。1型糖尿病に対してインスリン製剤が導入されました。退院日に自己注射の手技を確認し、手技が退歩する恐れを考慮して「自己注射チェックリスト」を作成し、外来治療移行後も正しく自己注射を実施してもらえるよう工夫しました。外来受診の面談では、継続して適切に自己注射が実施できていることを確認しました。患者に適切な手技を習得してもらい、効果的かつ安全に薬剤を使用してもらうことが大切であると改めて実感しました。アドバンスト活動も残りわずかとなりました。今後もこれまでに学んだことを生かし、個々の患者に合った服薬指導や薬学的介入が行えるように努めていきたいと思います。

(報告者:林 千裕)

【藤田保健衛生大学病院】
「初発1型糖尿病に対するインスリン導入の1例」

2018年7月4日

第12回(第63回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第12回(第63回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

名古屋大学医学部附属病院の精神科・親と子どもの心療科にて研修しているアドバンスト学生が報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

統合失調症は、生涯有病率が約1%と言われている精神疾患であり、多くは慢性的に経過します。抗精神病薬の副作用の一つである高プロラクチン血症が、長期間継続すると乳がんや骨粗しょう症の発現リスクの上昇につながります。高プロラクチン血症は隆起漏斗神経系のドパミンD2受容体を強く遮断することで、特に高力価群の抗精神病薬で発現しやすいです。高プロラクチン血症のため高力価群の抗精神病薬のリスペリドンを漸減し、オランザピン、アリピプラゾールの順で変薬しました。プロラクチンの血中濃度の推移をリスペリドンの脳内ドパミンD2受容体占有率の半減期のデータに基づいて薬物動態学的に予測し、薬物動態に基づいてプロラクチンの血中濃度を評価するべき時期を検討し、採血オーダーを依頼しました。入院患者の治療が安全に継続できるように薬力学的および薬物動態学的に基づいて変薬し、副作用モニタリングすることの重要性を改めて実感しました。アドバンスト研修期間も残りわずかではありますが、副作用の発現リスクを評価して検査値および患者の症状を観察し、適切な治療が継続できるように介入をしていきたいです。

(報告者:髙木修平)

【名古屋大学医学部附属病院】
林 千裕
「統合失調症患者に対する薬物体内動態を考慮した薬学的介入」

2018年6月27日

第11回(第62回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第11回(第62回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

安城更生病院の血液内科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

急性白血病は白血病細胞(芽球)の性質によって骨髄性とリンパ性に大別されますが、ごくわずかにどちらにも分類できない系統不明な急性白血病があります。系統不明な急性白血病では、最初に急性リンパ性白血病(ALL)に対する治療を行います。ALLに対する治療法であるHyper CVAD A療法およびHyper CVAD B療法が施行されましたが、腎機能低下や肝機能低下の既往歴から、メトトレキサート排泄遅延による骨髄抑制に伴う感染症等の重篤な副作用発現の可能性がありました。そこで、ロイコボリンの継続投与と利尿剤の追加使用を提案し、定期的に腎機能や肝機能のモニタリング、メトトレキサート血中濃度を確認しました。このように薬剤師が副作用の発現の可能性を予測し、薬力学的・薬物動態学的に介入したことで感染症等は発現しませんでした。発表を通じて、薬剤師が薬学的な視点から治療を評価・介入することの重要性を痛感しました。患者の疾患や状態を薬剤の特徴と関連づけ、薬剤の適正使用に貢献できるよう精進していきたいと思います。

(報告者:田代侑子)

【安城更生病院】
「混合性白血病患者におけるHyper CVAD B療法施行中に発生したMTX排泄遅延に関する原因の検討」

2018年6月20日

第10回(第61回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第10回(第61回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

藤田保健衛生大学病院の精神科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

統合失調症の治療としてアリピプラゾールの持続性注射剤(LAI)に加え、陰性症状や認知機能障害の改善効果が期待されるミルタザピンとメマンチンが追加処方されていました。ミルタザピンとメマンチンの追加投与後に、陽性症状(幻覚や妄想など)が悪化したために減量を提案し、陽性症状の悪化を軽減しました。アドヒアランスは良くなかったため、患者の症状を記載したパンフレットを作成し、繰り返し患者に説明するだけでなく、内服の介助を行う家族に対してもお薬ケースの使用を提案しました。アドヒアランスの改善に努め、病識評価尺度(SAI-J)や薬物治療に対する態度の評価尺度(DAI-10)を用いて、患者自身の病気に対する自覚(病識)や薬剤に対する理解度(薬識)を確認していました。今後のアドバンスト活動において、病態と治療薬の薬理作用を相互に深く理解し、患者の状況に応じた薬物療法の提案ができる薬剤師になれるよう精進していきたいと思います。患者だけでなく家族の理解も得られるよう丁寧で分かりやすい服薬指導を心掛けていきたいです。

(報告者:城間由奈)

【藤田保健衛生大学病院】
「治療抵抗性統合失調症患者への薬物治療における薬剤師の役割」

2018年6月17日 

2018年度 歓迎会:白熱した戦いから育まれた一体感

「2018年度 歓迎会:白熱した戦いから育まれた一体感」がスポルト名古屋およびNIJYU-MARU鶴舞店にて開催されました。

本年度の歓迎会では、当室の博士課程に進学された内田美月先輩、新しく配属になった学部4年生と衛生化学研究室のアドバンスト学生も含め、親睦を深めるために、第4回ボウリング大会と歓迎会を開催しました。

ボウリング大会には、野田幸裕教授、吉見 陽助教をはじめ、博士課程3名、学部6年8名、学部5年5名、および学部4年11名の総勢29名が参加し、学年別対抗戦および団体戦を行いました。第1ゲームと第2ゲームで、先生・博士課程チーム、各学年のチームによる対抗戦をそれぞれ行いました。学部5年の角田千佳がゲーム開始直後にターキーを出す波乱の幕開けとなりました。学部5年生の奮闘も空しく、チーム全員が安定したスコアを出し続ける先生・博士課程チームの優勝となりました。第2ゲームの団体戦は、第1ゲームのスコアに基づいて6チームに編成しました。手に汗を握る白熱した戦いとなり、配属されたばかりの学部4年生とも声を掛け合って、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

ボウリングの熱戦後には、NIJYU-MARU鶴舞店にて歓迎会を開催しました。実務実習などから駆け付けた学生も加わり、総勢32名が参加しました。会の始めには野田幸裕教授からご挨拶をいただきました。博士課程に進学された内田美月先輩と新規配属学部4年生と衛生化学研究室のアドバンスト学生に野田幸裕教授と吉見 陽助教から歓迎状が贈呈されました。歓迎状を手にした学部4年生は皆、これからの当室における活動に一層の想いを強めていました。最後に吉見 陽助教から締めのお言葉をいただきました。ボウリング大会と歓迎会で生まれた一体感を大切にし、それぞれが教え学びあいお互いを高めあっていきたいと思いました。

(報告者:内田鷹司)

学年別優勝:野田幸裕教授、吉見 陽助教、長谷川章先輩、伊藤貴博先輩、内田美月先輩
団体戦優勝:伊藤貴博先輩、林 千裕、内田鷹司、久保美穂子、吉田樹生

2018年6月13日

第9回(第60回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第9回(第60回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

名古屋大学医学部附属病院の呼吸器内科/呼吸器外科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

肺癌は、肺の気管、気管支や肺胞の一部の細胞が年齢、喫煙あるいは閉塞性肺疾患などの原因で癌化する疾患です。脳、骨、肝臓や副腎などに遠隔転移しやすいとされています。肺癌は治療上の分類で非小細胞肺癌(扁平上皮癌、腺癌、および大細胞癌)と小細胞肺癌に分けられます。報告者は、肺癌の約60%を占める肺腺癌で放射線化学療法を実施しました。肺癌診療ガイドラインでは、切除可能な腫瘍(TNM分類:T3-4、N0-1)に術前放射線化学療法後に外科的手術を実施することが推奨されています。放射線療法では、皮膚の発赤、腫れや乾燥などが発現しやすく、照射する線量が多いほど強く症状が発現します。化学療法の説明、副作用確認、経過観察だけでなく、放射線療法に関連した症状に対してたとえば、放射線照射後に発症した皮膚炎に対して保湿剤であるヒルドイドローション(ヘパリン類似物質)の必要性を説明し、治療経過を観察したことで症状の悪化やコンプライアンスの低下を未然に防ぐことができました。放射線照射による食道炎に対して処方されていたアルロイドG内用液5%(アルギン酸ナトリウム)の症状の改善や使用感を面談により確認し、アドヒアランス向上に努めました。患者の訴える症状や薬物治療に対する考えに耳を傾け、治療効果だけではなく患者の考えも治療の評価に取り入れることで、患者が積極的に治療に取り組める体制づくりをしていました。化学療法だけではなく、放射線治療も含めた治療全体に介入することが病院薬剤師の職能であると感じました。今後のアドバンスト活動において、患者の治療についてさらに理解を深め、予想される有害事象を把握し、患者の満足度を向上させることに繋げていきたいと思いました。

(報告者:髙木修平)

【名古屋大学医学部附属病院】
城間由奈
「肺尖部胸壁浸潤癌に対する放射線化学療法施行患者における薬剤師の関与」

2018年5月30日

2018年度 談話会:配属4年生との顔合わせ

「2018年度 談話会:配属4年生との顔合わせ」が、名古屋大学医学部附属病院内の名城大学薬学部 サテライトセミナー室にて開催されました。

2018年度、当室配属4年10名(アドバンストコース3名、研究コースA 4名、および研究コースB 3名)が決定しました。当室配属学生10名と衛生化学研究室のアドバンストコース1名を迎え、毎年恒例の顔合わせ談話会が開催されました。当室の吉見 陽助教から自己紹介と歓迎の言葉があり、続いて学部4年生、大学院生、学部6年生、学部5年生と野田幸裕教授の順に、趣味や好きな食べ物などについて自己紹介をしてもらいました。お菓子を食べつつ談笑し、新たな仲間との親睦を深めることが出来ました。4年生は、これから始まる研究室生活に期待と不安が入り混じっていると思いますが、当室一丸となって頑張っていきたいです。

(報告者:いまみゆき)

2018年5月26日

2018年度 ソフトボール大会:当部門一丸となった白熱の戦い

「2018年度 ソフトボール大会」が、名城大学第1・第2グラウンドにて開催されました。

当室は昨年に引き続きの出場であり、残念ながら野田幸裕教授は学会のため不在でしたが、吉見 陽助教、当室OBである薬効解析学研究室の水野智博助教、博士課程4年1名、学部6年7名、学部5年7名、学部4年8名が参加しました。

普段は研究や実習、講義などで体を動かす機会が少ない中、久しぶりの球技を楽しみました。

1試合目は病態生化学研究室、2試合目は医薬品情報学研究室との対戦でした。選手は懸命に攻守に取り組み、配属されたばかりの学部4年や女性陣も積極的に参加し、選手に熱いエールを送って当部門全員が一丸となって勝利を目指しました。結果は2敗で決勝リーグには進めませんでしたが、大きなけがもなく無事に大会を終えることができました。

大会終了後は名城大学八事キャンパス薬学部にて打ち上げを行いました。お菓子やかき氷を食べ、楽しい時間を過ごすことができました。最初は緊張していた様子の4年生も先輩たちと打ち解け、すっかりなじんでいる様子でした。来年も出場し、当部門一丸となり念願の勝利をつかみたいと思います。

(報告者:友松典子)

2018年5月23日

第8回(第59回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第8回(第59回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

安城更生病院の神経内科、整形外科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、発表に対して多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

発性硬化症(MS)は、自己免疫疾患の一種で中枢神経系の慢性炎症性脱髄疾患です。MSの症状は、神経の障害がどの部位で生じているかによって異なります。障害が視神経では目のかすみや視力低下、大脳では精神症状や判断・思考力低下、脊髄では感覚麻痺や排尿障害、小脳では会話障害や運動障害などが現れます。MSに対する根本的な治療法がなく、①初発、再発時の急性増悪期の症状改善、②疾患修飾薬の使用、③対症療法が選択されます。MSの疾患修飾薬は、長期安全性が認められている第一選択薬(IFN製剤やグラチラマー)と有効性が高いが重大な副作用が報告されている第二選択薬(フマル酸ジメチル、フィンゴリモド、ナタリズマブ)に分けられます。疾患修飾薬としてIFNβ製剤を使用し、両下肢のしびれや排尿障害の発現に対して第一選択薬の同種薬であるグラチラマーに薬剤変更を提案しました。医薬品の有効性と副作用のリスクを評価し患者にとって最良の治療を提案することが薬剤師の職能であることを実感しました。今後のアドバンスト活動において、単に治療効果やガイドラインに則った治療の提案だけでなく、安全性や副作用のリスクを考慮して薬剤選択の判断ができるようにしたいと思いました。

(報告者:髙木修平)

【安城更生病院】
「多発性硬化症における疾患修飾薬の選択と服薬指導」

2018年5月16日

第7回(第58回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第7回(第58回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

愛知医科大学病院の救急集中治療室(EICU)・総合集中治療室(GICU)にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

HIV陽性において多発脳病変の原因として、クリプトコッカス症、トキソプラズマ症、化膿性細菌感染症、単純ヘルペスウイルス感染症、進行性多発性白質脳症、HIV脳症、サイトメガロウイルス脳炎、あるいは結核性髄膜炎などが疑われ、アシクロビルなどの抗菌薬を10種とステロイド薬が使用されました。本来、脳生検による診断後、各種治療を行いますが、痙攣重積状態にあったため脳波が落ち着いてから脳生検が行われました。そのため、脳生検実施まで髄液と血液培養、髄液鏡検などの結果や各種所見を踏まえて、薬剤の投与量の変更などの提案を行いました。脳生検の結果からトキソプラズマ症によることが診断され、標的治療(target treatment)が行われ、治療薬の整理を提案しました。治療提案の難しさや責任の重さを改めて実感することが出来ました。今後のアドバンスト活動において、十分な調査のもと治療に介入することで、薬剤の適正使用に貢献できるよう精進していきたいと思います。

(報告者:田代侑子)

【愛知医科大学病院】
「原因不明の多発脳病変を来したHIV陽性患者に対する薬物治療評価」

2018年5月9日

第6回(第57回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第6回(第57回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

藤田保健衛生大学病院の腎内科にて研修しているアドバンスト学生が救命救急病棟で経験した症例について報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

交通外傷や術後などで安静や呼吸器管理が必要な患者対し、安静を保ち、人工呼吸器管理を安全に行うために、鎮静薬が使用されます。代表的な鎮静薬には、GABAA受容体機能促進薬であるミダゾラムやなどがあります。その他に、認知機能を維持しながら使用することができる中枢性α₂受容体作動薬のデクスメデトミジンがあります。外傷性肝損傷に対し、鎮静薬としてミダゾラムとデクスメデトミジンが使用されました。肝機能低下に伴いミダゾラムの中止後も鎮静効果が遷延することを懸念し、肝臓での滞留時間が短く、速やかな覚醒を得ることができるプロポフォールへの変更を提案しました。薬剤の体内動態を考慮した鎮静薬の選択により、人工呼吸器管理中の安全で深い鎮静を得ることができました。集中治療室入室後のカテーテル関連血流感染(CRBSI)に対して、バンコマイシンとセフタジジムによる抗菌薬治療が開始されましたが、腎機能の変化が大きいことから、一般の計算ソフトでなく、手計算によりバンコマイシンの投与設計を行いました。薬物の血中濃度をモニタリングし、目標血中濃度に到達するまで処方の再投与設計を行うことで、安全に抗菌薬治療を行うことができました。救命救急病棟では、患者の病態が短時間で大きく変化することから、各医療スタッフによる全身管理が余儀なくされます。その中で薬剤師は、肝機能・腎機能を考慮した薬剤選択、感染管理やルート管理など、重要な役割を果たすことを学びました。薬物の血中濃度モニタリングでは初回の投与設計のみならず、投与後に設計を見直すことがより安全な薬物治療提供に繋がることを新たに気付きました。今後のアドバンスト活動において、臓器不全時における薬物治療の効果や副作用発現への影響について注視していきたいです。

(報告者:城間由奈)

【藤田保健衛生大学病院】
「救命救急病棟で経験した外傷性肝損傷患者への薬学的介入」

2018年4月25日

第5回(第56回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第5回(第56回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。
名古屋大学医学部附属病院の消化器外科2・移植外科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。
食道がんの影響で誤嚥がみられ、絶飲食状態の栄養管理では、水分や栄養などを点滴によって投与する静脈栄養や、鼻からチューブを通して胃に投与する経鼻栄養を行う必要があります。この場合、投与量が適切なカロリーや電解質であるか、電解質値に異常がないかなど、評価する必要があります。低栄養状態に対して脂肪乳剤であるイントラリポスの投与を提案し、使用目的や副作用などについて説明を行い、不安が無いように努めていました。摂取カロリー量や電解質値をモニタリングし、カロリー量の不足や高カリウム血症に対してカロリー量の増量、カリウムを含むソルデム3号輸液からカリウムを含まないソルデム1号輸液への変更を提案しました。薬剤師が栄養管理にも関与することの必要性を改めて実感しました。今後のアドバンスト活動において、患者の静脈栄養・経腸栄養療法における処方、栄養管理、医薬品の適正使用などに貢献できる薬剤師になれるよう精進したいと思います。
(報告者:田代侑子)

【名古屋大学医学部附属病院】
髙木修平
「入院患者の低栄養・電解質異常に対する静脈栄養の介入」

2018年4月21日

2018年度 第8回研究・大学活性化を目的とした学生フォーラム(名古屋)

「名城大学 第8回研究・大学活性化を目的とした学生フォーラム」が、名城大学薬学部 にて、「繋がりを力に」をテーマに開催されました。 当室の学部6年の城間由奈が口頭発表を行い、消化器症状を軽減させるための最適な治療方法を比較検討するために行った本調査における調査期間の決め方やカルボプラチンやシスプラチンの催吐性の相違とそのレジメンとの関係性について質問や意見をいただきました。学部6年の添田光輝は、統合失調症とニコチンの関係性についてポスター発表を行い、聴衆者に当部門の研究内容について興味を持っていただくことができました。その他、アドバンストコースの学部6年生が名古屋大学医学部附属病院におけるアドバンスト活動について、博士課程2年生、学部5・6年生が当室の研究室活動について紹介しました。いずれのブースの紹介においても多数の学部4年生が足を運び、期待と不安がこもった真剣な表情に1年前の研究室選びに憂悶していた自分自身が照らし合わさり、懐かしさを感じました。

特別企画では、「おくすり手帳普及プロジェクト」と題したグループディスカッションが行われ、おくすり手帳の重要性や、今後のその在り方について議論が交わされました。他にもモデル学生として城間由奈がアリゾナ大学薬学部における海外研修での経験や学んだことを紹介しました。本フォーラムへの参加を通して、様々な研究室の発表を聴くことにより、研究に対するモチベーションが向上し、幅広い知識を得ることで、将来に対する視野を広げることができ、大変有意義な1日となりました。

(報告者:角田千佳)

 

【口頭発表】
城間由奈
「尿路上皮癌に対する各種がん化学療法に伴う消化器症状の比較:最適な治療法の選択を目指して」

【ポスター発表】
添田光輝
「統合失調症様モデルマウスにおける精神行動に与えるニコチン連続投与の影響」

田代侑子、髙木修平
「アドバンストコース紹介 名古屋大学医学部附属病院」

伊藤貴博、磯村優希、添田光輝、平松愉加、内田鷹司、蛯江裕美、角田千佳、中村真理子
「研究室紹介 病態解析学Ⅰ」

2018年4月18日

第4回(第55回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第4回(第55回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

藤田保健衛生大学病院の内分泌・代謝内科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

菌状息肉症は、悪性リンパ腫の一種である皮膚T細胞リンパ腫の大半を占める疾患であり、年単位で進行します。早期にはステロイド外用薬や光線療法がよく用いられますが、難治性の場合、ビタミンA誘導体(レチノイド)やインターフェロンが選択されます。菌状息肉症の治療は皮膚科や血液内科が主科で行いますが、レチノイドの一種であるベキサロテンの副作用で甲状腺機能低下症、脂質異常症や血液毒性などが高頻度で発現するため、甲状腺機能、コレステロール値やヘモグロビン値をモニタリングしました。検査値に異常があった場合でも基礎疾患による可能性も考慮してその原因を評価しました。薬剤師は各専門分野の医師と連携して、広い視野で薬物療法を評価していくことが大切だと実感しました。今後のアドバンスト活動において、主科や主疾患にとらわれず、広い視野で患者の状態を判断していくことができるよう精進していきたいと思います。

(報告者:林 千裕)

【藤田保健衛生大学病院】
「ベキサロテンにおける有害事象を経験した1例」

2018年4月11日

第3回(第54回)遠隔教育システムを利用した アドバンスト学生による活動報告会 アドバンスト症例報告会

「第3回(第54回)遠隔教育システムを利用したアドバンスト学生による活動報告会」が、愛知医科大学病院、藤田保健衛生大学病院、名古屋大学医学部附属病院、および名城大学薬学部 ライフサイエンスホールにて同時開催されました。

安城更生病院の循環器内科、心臓血管外科、呼吸器外科にて研修しているアドバンスト学生が症例報告を行いました。中継施設には多くの学生や教員が参加し、多数の質疑やコメントがあり、活発な報告会となりました。

大動脈解離患者では、全身循環血液量の減少や大動脈解離による疼痛により交感神経が刺激されることで血圧の上昇が認められることがあります。血圧の上昇は、病態の悪化や疼痛の増強のリスク因子となるため、病状の急性期や慢性期での血圧管理が重要となります。降圧薬として、カルシウム拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬、利尿薬、あるいはβ遮断薬などがあります。ニトログリセリンの耐性の形成、心機能や腎機能の低下を招かないように降圧薬としてアダラートCR錠が提案されました。血圧の推移・患者の病状をモニタリングしながら、適切な薬剤の選択・使用を行うことの重要性を学びました。今後のアドバンスト活動において、多種多様な治療薬を選択する上で、変動する検査値、患者の病状を考慮した薬学的な介入が実践できるようにしていきたいです。

(報告者:髙木修平)

【安城更生病院】
「急性大動脈解離患者の血圧管理における適切な薬剤選択」

2018年3月29日、4月3日

2018年度 お花見会・親睦会:“温もり感じた”

「2018年度 お花見会・親睦会」が、鶴舞公園とワインとグリルの大衆バル FORYOU フォーユー 名古屋駅店にて開催されました。

3月29日にはサンフォード大学からの留学生2名とともに鶴舞公園にてお花見を行いました。天候にも恵まれ、満開になった桜の下で集合写真を撮影しました。公園内には屋台が立ち並んでおり、桜の下で軽食にも賑わいがありました。

4月3日には親睦会を行い、当室のOBである薬効解析学研究室の水野智博助教もご参加いたしました。野田幸裕教授の乾杯の挨拶から始まり、おいしい食事に心が和まされ、話に花を咲かせることができました。最後に吉見 陽助教のお言葉で会を締めていただき、終宴となりました。温かい雰囲気のおかげで心身ともに英気を養うことができましたので、今年度も当室一同活動に精を出していきたいと思います。

(報告者:髙須光平)

2018年3月22日

2017年度 送別会:追い出しコンパ

「2017年度 送別会:追い出しコンパ」が、ほっこり 名駅店にて開催されました。

今年度は、後藤 綾先輩が博士課程を修了し学位を取得され、8名の学部生が卒業されました。残念ながら、後藤 綾先輩と学部卒業生の2名は不参加でしたが、OGの先輩を含め総勢26名が参加しました。野田幸裕教授の挨拶から始まり、先輩方と当部門での生活を振り返りながら、談笑を楽しみました。会の中盤には野田幸裕教授から、当部門オリジナルの修了書が学部卒業生1人1人に手渡され、博士課程1年の伊藤貴博先輩より寄贈いただいた特大ケーキが贈られました。学部卒業生からは、野田幸裕教授と吉見 陽助教、在籍する一同へ記念品を頂きました。会の最後には、吉見 陽助教から激励の言葉が送られました。先輩方の最後まで責任をもって任務を遂行する姿や主体性を持って活動されている姿に、いつも士気を高められていました。

4月から博士課程に進学される内田美月先輩には今後もご指導を賜りつつ、在籍する学生一同協力して、研究とアドバンスト研修活動を更に発展させていきたいと思います。皆様の新天地でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

 

(報告者:城間由奈)

2018年3月20日

2017年度 卒業式:博士課程修了生と学部卒業生への記念品授与

「2017年度 卒業式」が、愛知県体育館にて、「平成29年度学位記授与式・祝賀会」が、名古屋マリオットアソシアホテルにて開催されました。

当部門からは薬学研究科博士課程(4年制)第3期修了生として1名、6年制薬学部第7期卒業生として7名が卒業しました。学部卒業生の内田美月、竹内佐織は研究の功績で、岩田未来は学業の功績で、学部長表彰を受けました。先輩方には研究・アドバンスト活動において様々な場面で丁寧にご指導頂き、大変お世話になりました。忙しい日々に追われながらも、何事にも手を抜かず一生懸命取り組まれた先輩方に倣い、後輩一同、向上心を持って精一杯当部門を引っ張っていきます。春からはそれぞれ別々の道を進まれることとなりますが、「病態解析学Ⅰ」で身に付けられた力と得られた思い出を携えて、強く歩んでいかれることを心より祈念しております。

(報告者:田代侑子)